今日のブログは昨日私にとってとても意義のある出来事がありましたので、思いの丈をお話しするべく長文となります。
昨日、木下グループ様よりコーチ派遣依頼が届きました。木下グループ社のコーチとして今月末の世界選手権選考会に帯同し、𠮷田雅己のベンチコーチに入るという内容です。
3年前からずっと𠮷田のプライベートコーチとして様々な大会に帯同していたので、「同様の感じでまた行くのだろう」という認識の方が多いと思いますが、まったく意味合いが違います。
昨年までは𠮷田はあくまでも「個人」の選手で、たくさんのスポンサーにお世話になり、母体の指導者がいない状況での私のプライベートコーチでしたので、私がメインコーチであり、優先順位は私が一番でした。
しかしながら今年からは𠮷田は「木下グループ」の所属選手となり、私の優先順位は一気に下がりました。木下グループ社には優秀なスタッフが沢山おり、母体優先となるのは当然です。契約条項にも入っており、𠮷田からも相談もありましたし、この件で沢山の方から「西東は来年からベンチに入れないのか?」「あのいとこコンビは解消なのか?」という心配や励ましの声を頂いておりました。
私の考えは終始一貫、「雅己が万全の気持ちで臨める体制で」というもので、ベンチに入れなければ裏側でアナリストとして戦略コーチのポジションでもいいと思っていました。
そのような覚悟があったなかで、この度木下グループ社より依頼が来た時に言葉では表せない「うれしい感情とプレッシャー」が同時に押し寄せてきました。
水谷選手、張本選手、田添選手、大島選手、松島選手、及川選手、そして雅己という全日本チャンピオンしか在籍しないドリームチームです。天下の木下グループ社よりコーチを認めていただけたこと、こんな光栄な話はこれまでの人生の中で一番です。
私の指導者人生が始まったのは大学4年生の22歳。遊学館高校のお手伝いから始まりました。
当時遊学館ジュニアの出雲卓斗、三上貴弘、川村大貴の3名、そして恩師である遊学館高校植木先生のご子息大陽、遊学館高校渡会OB会長のご子息悠斗の5名を主に教え始めたのが1年目でした。
とにかく一緒に時間を過ごすことを第一に考えて、一緒に練習し、車で送迎し、楽しむところと厳しくするところのメリハリをきちんとしようと考えて指導を始めました。
1年目の成績は、出雲が全中優勝、三上が全中3位、川村が全中ベスト8、カデットベスト4、大陽が全国バンビベスト8、悠斗がデビュー戦勝利という成績を収めてくれました。でもこの成績はほとんどが遊学館高校の植木先生と金谷コーチの指導の賜物で、私がメインの指導者ではなく、自分で勝ち取った感覚は全くありませんでした。
函館有斗高校での2年間は学校現場に入ることで世間の厳しさを実感しつつ、とにかく年中無休で夜中まで指導に当たり、2年間で北海道チャンピオンを育てることができ、念願のインターハイ出場もできました。契約期間も終了し、目標達成できたので、「卓球で生きていく」という新たな道を歩みました。
清水スポーツに入社し、エンデバー・メイトという「普及」のチームの指導者になったことで様々な葛藤がありました。
これまでの私の考えは「とにかく勝ちたい!」というものでしたので、「勝ちに執着しない」という考えはカルチャーショックでした。
また私の考えは「目の前の勝利を考えながらも、将来性のある選手を育てたい」でしたが、エンデバー・メイトの選手はそもそも「高校で卓球をするかわからない」、一番は卓球を続けてほしいけれどもその為には「勝って楽しさを伝えなければならない」、その為には自分のしたい指導と逆のことをしなければならないこともありました。
また「勝つためにはとにかく人よりも練習をする」という考えの中で、そもそも「週に2回」という他よりも練習時間が少ないところからのスタート。でもこの4年間でエンデバーの子たちからたくさんのことを学びました。
こちらが強くしようとしなくても勝手にエンデバーの選手は強くなっていってくれます。伸び率でいうととんでもないことです。その理由は「仲間意識」。エンデバーの子供たちと他のチームの選手を見比べていると、「個」で戦っているのと「和」で戦っていることに気づきます。
他から見たらゆるく見えるかもしれませんが、「目は真剣」というのがエンデバーの特徴です。
チームとしては緊張感あるように見えるけれども選手の眼は生き生きしていないというところも現実あります。
この本質への気づきをエンデバーから教わったことが、今の𠮷田へのコーチングに活きています。
𠮷田に対して私よりもいいアドバイスをできる指導者はたくさんいることと思います。しかしながら私以上に𠮷田との「絆」がある指導者はほかにいないと信じています。
長々となりましたが、何を言いたかったかといいますと「エンデバーのおかげで私のこの度の夢の実現がある」ということへの感謝です。
日本の頂上を体験させていただくことへの感謝と、そしてそこで学んだことをまた石川県に還元していきたいと思います。
今後とも応援のほどよろしくお願いいたします。
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