3年生へ向けて

第1号はAくん

小学校からエンデバーに所属してくれており、一番の古株のAくん。
エンデバー・メイト歴は私よりも長いです。
とにかく上昇志向の塊で、常に自分の成長を考えている選手でした。

しかしながら、自分の成長への期待値が高すぎるあまり、常に悩んでいる選手でした。

ただ彼が一番活躍する場面は後輩の練習相手をするときでした。
彼の場合、我が強く、自分の信念を貫く性格だったために、こちらの指導が浸透していきませんでした。
そこで彼に対しては、「後輩に教えさせる」という指導法を取りました。
基本技術ができていない後輩の練習相手をすることは、「自分がコントロールしなければならないので、丁寧になります」
また、彼が教えている話を聞いて、彼に当てはまることを後輩に教えたときに、そっと近くに行き、「それはコーチがAにおしえたかったことだよ」と遠回りですが、そういう手法をとりました。
難しい言葉で言うと、「インプットだけではなく、アウトプットすることで自分の成長を早めてくれる」ということです。

よくありがちな失敗例としては「教えてほしい」という感情だけで、自分が整理できていないのにも関わらず、どんどん教えを要望する選手がいます。それは単なる「かまってちゃん」であり、教わっているのではなく、ただただ自分に構ってほしいだけのです。そういう選手は「指導陣の教え」が浸透しない場合が多いです。

結果的に彼は「後輩を教えたこと」で強くなった選手です。
でもそれは口で言うほど簡単ではありません。
自分よりも強い人と練習したい人が大勢です。まさか自分より弱い人と練習して強くなるなんて思っていない選手が多いです。
強い選手との練習にはデメリットもあります。全てコントロールしてもらえるので自分の操作関係なく入ってしまうので、自分の操作性を鍛えられないのです。

彼の「面倒見の良さ、性格の良さ」で彼自身が強くなったのです。
彼の姿勢を見習ってもらいたいと思います。




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